通訳案内士試験合格への最短ルート、科目免除で計画的に合格を目指そう

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通訳案内士を目指そうと決意したときに、まずクリアしなくてはならないのが、案内士試験に合格することですよね。年一回の試験、筆記試験5科目は、なかなか難易度が高いです。

じつは、通訳案内士筆記試験合格の秘訣は、科目免除の活用にあります。

なぜなら、科目免除で筆記試験の科目数を減らし、苦手科目に集中することで、合格率をアップさせることができるからです。

ここでは、通訳案内士試験の科目免除の賢い活用方法についてお話します。

読み終えて頂ければ、効率的に受験科目を減らし、通訳案内士試験合格への最短の道筋を知ることができます。

通訳案内士試験合格の秘訣は、科目免除の活用

通訳案内士試験は1次の筆記試験、2次の口述試験に分かれています。筆記試験は5科目あり(外国語、日本地理、日本歴史、一般常識、通訳案内の実務)、これを一度に受験しなくてはならないのは、かなりの負担になります。

しかも試験は年一回(2023年度の場合、筆記試験が8月、口述試験が12月)しかないので、不合格になってしまうと、翌年の試験を待たねばなりません。

ここは何としても一発合格を目指したいところです。

そのために活用したい制度が、科目免除制度です。一定のルールのもと、筆記試験の試験科目を免除してもらうことができるのです。これを活用しない手はありません。なお、口述試験には免除制度はありません。

科目免除で筆記試験の科目数を減らし、苦手科目に集中

通訳案内士試験の難易度が高いのは、筆記試験科目が5科目あるということにあります。同時に5科目の勉強をしなくてはならないというのは、厳しいですね。時間が足りなそうです。

そこで、科目免除の活用が生きてきます。試験科目を減らすことができれば、そのぶん他の科目を勉強する時間を確保でき、合格率をアップさせることができます。精神的な負担もかなり軽減できるでしょう。

誰にでも苦手科目というのはあるもの。試験科目が少なければ、安心して苦手科目に集中して試験対策を講ずることができますね。

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まずは語学の筆記試験免除を狙おう

それでは、まずどの科目免除を利用すべきでしょうか。それはズバリ、外国語科目です。免除できれば、筆記試験は日本語科目だけになります。

英語の場合には、英検1級合格者、またはTOEIC Listening&Readingテスト900点以上、またはSpeaking&Writingテスト160点(Speaking)または170点(Writing)以上で、筆記試験が免除になります(2023年度の場合)。

英検1級はハードルが高いので、TOEICによる免除を目指すのが正解です。

なにしろ、TOEICのテストはいずれも毎月開催されています。合格点に近い点数の方なら、何回か受験しているうちに試験の傾向にも慣れ、徐々に得点が上がって、やがて合格ラインに到達するでしょう。また、毎月行われているので、試験勉強を開始した時期にかかわらず、トライすることができるのも有利な点でしょう。

また、Listening&Reading、Speaking、Writingのうち、どれか一つ合格ラインを突破すればよいので、自分の得意な分野で勝負できるのも魅力です。

TOEICの結果は、通訳案内士試験免除以外でも、ご自身の英語力を証明する手段として広く利用されています。受験しておいて損はありません。合格後のガイディングの基礎になるものなので、レベルを上げておくと今後に役立つでしょう。

とは言え、本来の目標は通訳案内士試験に合格することですから、TOEICだけに集中しすぎるのは、本末転倒です。英語学習の一つのマイルストンに位置付けるくらいにしましょう。

英語以外の語学の方は、それぞれの語学試験がTOEICのように毎月は行われていません。それでも、年に複数回行われていることが多いので、利用価値は十分にあると思います。

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その他の科目免除の利用アイディア

他の試験科目にも、科目免除が設定されています。利用できるものがあるか、見ていきましょう。

歴史能力検定・日本史2級

歴史能力検定の日本史1級または2級に合格すると、日本歴史が免除となります。ここは、より易しいほうの日本史2級への合格を、目指すことになるでしょう。

通訳案内士試験の日本歴史は、毎年難易度が変わると言われています。運悪く手薄だった分野から出題された場合に、失敗してしまうこともあり得ます。そのため、歴史能力検定を受けておくことは、戦術として正しいと思います。

ただし問題もあります。歴史能力検定は年一回で、試験日は11月、申込の締切は10月です。合格すれば、翌年の科目免除を得ることができますが、11月以降に勉強を開始した場合には、翌年の科目免除には間に合いません。

したがって、ご自身の学習スケジュールによって、利用するかどうかを決めると良いでしょう。

 大学入試センター試験

大学入試センター試験の日本史B、現代社会で一定の成績を修めた場合、それぞれ日本歴史と一般常識の科目が免除となります。

しかし、一般の受験者が、通訳案内士試験の科目免除のために、わざわざセンター試験を受験するというのはハードルが高いでしょう。真剣な受験生に交じって試験を受けるのは気がひけます。

したがって、この方法が使えるのは、通訳案内士を目指す大学生の方が、入試の時にセンター試験を受験していた場合ぐらいではないでしょうか。

 旅行業務取扱管理者

総合または国内旅行業務取扱管理者の資格保有者は、日本地理が免除されます。

ただし、旅行業務取扱管理者の試験に合格するには、通訳案内士よりもはるかに多くの科目を勉強しなくてはなりません。この科目免除は、既にこの資格を保有している人に対する優遇と考えたほうが良いでしょう。

むしろ、通訳案内士試験合格後に、間を空けずに旅行業務取扱管理者の資格にトライすることをお勧めします。勉強内容に重なる部分がかなりありますし、この資格があると、将来旅行業を開業することができます。これは将来の可能性を大きく広げます。

通訳案内士試験で勉強した知識が頭の中から消えてしまう前に、旅行業務取扱管理者試験を、続けて受験することをお勧めします。

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まとめ

それでは、この記事の内容をまとめます。

  • 通訳案内士1次筆記試験は5科目あり、一度に受験するのはかなりの負担となる
  • 科目免除を活用して試験科目を減らし、他科目の勉強時間を確保すべき
  • まずは毎月開催されるTOEICで外国語科目免除を目指すとよい
  • スケジュール次第で、歴史能力検定・日本史2級も活用できる

ということです。

通訳案内士試験に最短で合格するには、日本政府観光局(JNTO)試験施行要領にある、科目免除を利用することが有効です。5科目ある筆記試験科目数を減らして、学習期間を分散できるため、計画的な学習ができるからです。

特に英語で受験される方は、TOEICを活用するのが現実的でしょう。毎月試験が実施されており、利用しやすいです。

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」。試験要領や免除規定を理解して、早期に自分の学習レベルを把握して、試験合格に向けたスケジュールを立てましょう。一日でも早いスタートが合格への近道です